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INTERVIEW
2020.02.13

一人ひとりが自分らしく、家族のように支え合う。働きがいNo.1のセールスフォース・ドットコムが大切にする“Ohana カルチャー”と”イクオリティ”とは?

顧客管理(CRM)ツールを開発・販売するセールスフォース・ドットコム。OpenWorkの「働きがいのある企業ランキング2020」で1位に選ばれるなど、その職場環境の素晴らしさも注目されています。そんな職場とビジネスを支えているのが“Ohana(オハナ)カルチャー”という独自の文化とそれを支える4つのコアバリューなのだそう。カルチャーやコアバリュー、職場のダイバーシティと働きやすさの関係について伺いました。

“Ohanaカルチャー”は、セールスフォース・ドットコムの核

顧客管理(CRM)ツールを中心に、ITツールを通して企業とお客様のタッチポイントを360度サポートする(以下、セールスフォース)。1999年にサンフランシスコで創業し、翌2000年に日本上陸、現在は世界25か国で展開しています。

 

セールスフォースでは、創業当初から “Ohana(オハナ) カルチャー”という独自の組織文化と、ダイバーシティ&インクルージョンに通ずる「イクオリティ(平等)」を含む4つのコアバリューが掲げられています。このカルチャーとコアバリューが、職場環境やビジネス、社員によるボランティア活動など、セールスフォースの全ての根幹となっているそう。

 

そこで今回は、“Ohana カルチャー”と「イクオリティ(平等)」について、どのような文化なのか、どのように社員に浸透し活動に反映されているのか、企業にとってのイクオリティの重要性を、人事本部 人事プログラムシニアマネージャーの酒寄久美子さんと同チームの菊地真美さんに伺いました。

セールスフォース・ドットコムのオリジナルキャラクターと並んで立つ女性2人

お話いただいた酒寄さん(左)と菊地さん(右)

関わる全ての人々を「家族」のように大切にし、より良い社会を切り拓く

―― “Ohana カルチャー”とはどのようなものですか?

酒寄:

「家族のように支え合い、助け合い、仕事をしていく」というセールスフォース独自の文化です。“Ohana”とはハワイ語で「家族」の意味。社員だけでなく、お客様、一緒にお仕事をしているパートナー様、さらに公立学校や環境など私たちが関わる全てのコミュニティをOhanaのメンバーとして、家族のように尊重し、大切にしようという想いがあります。

 

創業者のマーク・ベニオフは、創業当初から「より良い世界をつくるのは企業の役目」という信念を抱いており、事業戦略において組織文化を強めることが製品のクオリティを向上させるのと同様に欠かせないと考えていました。なぜなら、セールスフォースのカルチャーを良いものにできなければ、他のいかなる事業戦略も機能しないということを深く理解していたからです。

ピンクのカーディガンを着たショートヘアの女性

酒寄さん「独自のカルチャーの強さは、他のIT企業との差別化にもつながる私たちの強みでもあります」

―― Ohana カルチャーの有無は、働いていてやはり大きな違いがありますか?

酒寄:

私は以前、Ohana カルチャーのような組織文化の根付いていない企業に勤めていたこともありますが、今この環境でモチベーションを高く維持しながら働けることに非常に感謝しています。Ohana カルチャーのような企業文化のない職場では、職場はただ仕事をするために行く場所でした。一方、セールスフォースでは、スピードが速い環境の中で仕事をすることにやりがいも感じ、さらに会社が社員に社会貢献を積極的に参加できるよう推進してくれているので、ボランティア活動を通して、私が活躍できる世界も広がります。それも、Ohanaのメンバーとしてセールスフォースで働く誇りにもなり、働きがいにもつながっています。

菊地:

セールスフォースではお客様の成功を支えるのと同じくらい、社員一人ひとりの成功がとても重んじられています。仕事のパフォーマンス向上だけでなく、プライベートでの成功も含めてです。だからこそ、みんなが素直に自分の素質を表現して活躍できます。そのカルチャーの強さが、「働きがいのある会社ランキング」で1位に選ばれるような、エンゲージメントの高さにもつながっているのだと思います。

グレーのセーターを着たロングヘアの女性

菊地さん「いかにみんなが“素”であれるかが、重要なポイントです」

迷ったらここに立ち返る。“Ohana カルチャー”を支える4つのコアバリュー

―― “Ohana”の「家族のように」とは、具体的にどのような関係性ですか?

酒寄:

Ohana カルチャーの基礎となるものとして、「4つのコアバリュー(価値)」を掲げています。「トラスト(信頼)」「カスタマーサクセス」「イノベーション」、そして「イクオリティ(平等)」です。コアバリューは、何か選択するときに迷ったら、立ち返って考えるポイント。4つの価値に沿っているかどうかが私たちの行動指針になります。

ディスプレイに表示されたコアバリューに関するスライド

「TRUST(信頼)」「CUSTOMER SUCCESS(カスタマーサクセス)」「INNOVATION(イノベーション)」「EQUALITY(平等)」を4つのコアバリューに掲げています

酒寄:

まず「トラスト(信頼)」は、家族のように支え合う関係性において欠かせません。お客様との関係性や仲間としての信頼もそうですし、事業で言えば製品のクオリティへの信頼も当てはまります。

 

「カスタマーサクセス」は、お客様の成功はもちろん、社員の成功も含まれています。そのため、人事のことをセールスフォースでは「エンプロイーサクセス」と呼びます。一般的には「ヒューマンリソース(HR)」と言われることが多いですが、私たちは社員をリソースではなくお客様と同じように考えて、社員に寄り添い、成功のサポートをするためのチームです。

 

「イノベーション」は、製品自体をバージョンアップしながら最先端のものを活用し、イノベーションを起こし続ける。それには、いろんな人の意見や視点が必要です。多様性のある方々を尊重し受け入れ、活躍できる環境、つまり4つ目の価値「イクオリティ(平等)」が欠かせません。

ピンクのカーディガンを着たショートヘアの女性

酒寄さん「コアバリューあってこそのカルチャーなんですよ」

ダイバーシティ&インクルージョンのその先を目指す「イクオリティ」

――「イクオリティ」について、詳しく教えてください。

酒寄:

「イクオリティ」のコンセプトは、「全ての人が自分らしく活躍できる社会」をつくりあげていくこと。「〇〇の権利」といった主義主張ではなく、多様性のあるメンバーそれぞれが自分らしくいられ、受け入れられてそれぞれが活躍できることこそが、私たちの平等の概念です。

 

近年ではダイバーシティ&インクルージョンという言葉が、社会にだいぶ浸透してきました。ダイバーシティとは多様性、インクルージョンとはその多様性を包み込むこと。そのさらに先に、私たちの目指しているイクオリティがあります。

ピンクのカーディガンを着たショートヘアの女性

酒寄さん「平等な社会の実現には、“Ohanaカルチャー”そして“Ohanaメンバー”全体の協力が重要です」

―― イクオリティは、なぜセールスフォースにとって重要なのでしょうか?

酒寄:

一人ひとりが自分らしくいられ、周囲から認められ受け入れられることが、「セールスフォースで活躍したい」と思えることにつながります。また、イノベーションを起こしていくためにも多様な視点が必要で、社会の多様性が社内にも同様に反映されているか、そしてその人たちが自身の考えを発信できているかは大切です。例えば障害のある方の視点や意見によって初めて「こんなところがアクセスしにくかったんだ」と気づくことも多々あります。

――具体的には、どのようにイクオリティへ取り組んでいますか?

酒寄:

「賃金の平等」「教育の平等」「権利の平等」「機会の平等」の4つを柱にしています。

ディスプレイに表示された平等の4つの柱のスライド

平等の4つの柱「賃金の平等」「教育の平等」「権利の平等」「機会の平等」

酒寄:

もっとも分かりやすいのが「賃金の平等」ですよね。男女差や人種差は絶対あってはならず、同じ仕事に対して同じ賃金を払われるよう、グローバル全体で定期的に給与の見直しを行っています。私たちは企業買収をすることもありますが、元の企業に大きな賃金差がある場合があります。その場合は、必ず上昇値にそろえています。パフォーマンスによってきちんと評価されていると理解できれば、納得感もあり、よりモチベーションが上がりますよね。

―― 「平等」の尺度は人によって異なることもありますが、どのように認識をそろえているのでしょうか?

酒寄:

言葉で規定するのではなく、共通の体験や互いの“素”に触れる体験、経験を通して浸透しています。グローバル全体で展開している全社員が受講可能な「カルティベイト・イクオリティ」というセッションがあったり、 “職場における平等の推進”というオンライントレーニングの受講は必須になっていたりと機会を用意しています。いずれも、どうしたらバイアスが入らずにイクオリティを保てるか、そのためにマネージャーや社員それぞれはどうあるべきか、ちゃんと自身や相手の本当の素の部分にアクセスできているかなどのワークショップです。

 

みんなが“素”であること、そして違いを受け入れ認め合うことはイクオリティの要ですが、仕事や日常で“素”になるって不安な場面もあると思います。だからこそ、ワークショップの安心安全の場で一歩を踏み出す機会を用意しています。ワークショップで相手の“素”の部分に触れることで、自然とお互いの自己開示にもつながり、一気に人とのつながりが深くなるのを体感します。それが、“Ohana”にもつながっていると思います。

―― お話を伺っていて、多様性は大切にしながらも、ダイバーシティを意識するのではなく、みんな等しく一人ひとりとして向き合っている印象を受けました。

酒寄:

そうですね、あくまで根幹にあるのはイクオリティであって、ダイバーシティは当たり前にある前提なのだと思います。

 

例えば女性登用も単純な数字のゴール達成ではなく、イクオリティの観点で推進しています。数値を目標に掲げてしまうとそれを達成することが目的になってしまい、実力と関係なく女性が登用されるようなことが起こるのはイクオリティの観点からあるべきではないと考えているからです。それでは、表面上の属性と数値では平等のように見えても、実態は不平等ですよね。それは、私たちの考える「イクオリティ」ではありません。もちろん、数値は一つの指標として大切ですし、実際にダイバーシティ・インデックスは出しています。でもそれは、確認のため。自分たちで「本当にバイアスがかかって人をみていないか?」と常に問いかけるためのものであって、ゴールに据えるものではないと考えています。

“楽しみ”を大切にしながら、全てのタッチポイントで“Ohanaカルチャー”を浸透させる

入社最初の2日間は、とにかくどっぷり“Ohana カルチャー”

―― カルチャーやコアバリューは、どのようにして組織に根付かせているのですか?

酒寄:

アメリカ本社からだけでなく、社員に向けた全てのメッセージには、Ohanaカルチャーの考え方が込められていて、あらゆるタッチポイントで社員はカルチャーを感じることができると思います。そして、オフィスの作りにもOhana カルチャーが現れているんですよ。開放感やグリーンの割合など空間一つ取っても、いかに仕事に集中して取り組めるかを考慮した「仕事をするだけの職場」ではなく、第二の家のような心地よさ、楽しさを感じるオフィスデザインになっています。

 

“chatter(チャター)”という社内SNSの影響も大きいです。誰かが何か投稿をすると、次々と他の社員から意見や情報が集まってきます。chatterはセールスフォースのグローバル全体ともリアルタイムで連携しています。

 

人事の施策や制度だけの浸透ではなく、お互いを受け入れ、認め合うことを体感しているので、意識しなくても知らず知らずに自分の体にOhana カルチャーが浸透していくように思います。

PCを開いて話すピンクのカーディガンを着たショートヘアの女性と、グレーのセーターを着たロングヘアの女性

酒寄さんのPCには、製品ごとに作られるセールスフォース・ドットコム独自のキャラクターのステッカーがたくさん付けられていました

酒寄:

入社時には、どっぷりOhana カルチャーに浸かるプログラムが組まれています。多くの企業では、入社初日は書類の手続きに割く時間が多くなりますが、当社ではそのほとんどを事前にオンラインで済ませます。そして、最初の2日間は初日から「みなさんを待っていました!」と感じてもらえるような明るく楽しい入社体験を提供しています。

 

入社2日目の午後には、同期のメンバーで同じTシャツを着てボランティアへ行きます。その様子を写真に撮り、chatterでも共有します。するとすぐに、多くの社員から「いいね」がついたり、「私も同じ活動したよ!」とコメントがついたりします。そこで、会社全体に受け入れられていることを感じられるのではないかと思っています。

―― 新入社員ではなく、企業買収の場合も同じような時間を設けるのですか?

酒寄:

新しくOhanaのメンバーになる会社のみなさんをお迎えする場合は、より時間をかけて丁寧にカルチャーの浸透を図っています。新たに迎え入れる方々が、セールスフォースとは異なる何か新しいカルチャーをお持ちの可能性があるからです。そして、その異なるカルチャーは、私たちのカルチャーと融合することによって、もっと素晴らしいカルチャーが醸成されるかもしれませんよね。だから、ただ私たちのカルチャーに塗り替えるのではなく、コミュニケーションを何度も取りながら、丁寧に納得感を得られるように行います。

ピンクのカーディガンを着たショートヘアの女性

酒寄さん「買収によって去る人がいないよう、そのまま活躍していただきたいからこそ買収時のカルチャーの浸透は特に丁寧にしています」

年間56時間のボランティアを通して、イクオリティと“Ohana カルチャー”を体現

―― 入り口での体験以外にも、カルチャーを体験する取り組みはありますか?

酒寄:

当社には創業当初から「1-1-1(ワン・ワン・ワン)モデル」というプログラムがあり、就業時間の1%、会社株式の1%、製品売り上げの1%をボランティアやNPO、教育機関へ無償提供しています。この「就業時間の1%」にあたる年間56時間を活用して、社員は積極的にボランティア活動を行っています。

 

ボランティアへの参加は社会貢献ではありますが、Ohana カルチャーにもつながっています。ボランティアでチームビルディングも行いますし、各個人で参加する際、業務上あまり関わったことがない人と一緒になることも多々あります。最初はあまりお互いについて知らなくても、同じ関心や目的を持っているので、活動を通してとても親しくなることが多いです。そうすると普段関わりの少ない部署を知ることもできますし、何かあったときにそのネットワークから、「あそこの部署にはあの人がいたから聞いてみよう」と、仕事にもよい影響があると思います。

―― どのようなボランティア活動を行っているのですか?

酒寄:

LGBTQのプライドパレードやアースデイのイベントへの出展ボランティア、荒川のゴミ拾い、小学生へのプログラミング教室など、本当に様々です。会社で用意するものもあれば、社員が自ら「こんな活動をしたい」と呼びかけて立ち上げるものもあります。

ピンクのカーディガンを着た女性が下げるネームホルダに2つの丸いバッチがついている

テーマごとに社員が主導する“ERG(Employee Resource Groups)グループ”があり、自身が参加しているグループのアイコンバッチをつけている方もいるのだそう

菊地:

どのようなボランティアが動いているかと、自身は何時間ボランティアに参加しているのか状況を確認できる社内プラットフォームがあります。そこで、自身の関心に合わせてボランティア活動を見つけ出すことができます。今日もいくつかボランティア活動が動いていますね。

グレーのセーターを着たロングヘアの女性

菊地さん:「活き活きと仕事を切り上げるスタッフを見て『ボランティア? どこに行くの?』なんて会話も、よく生まれています

―― 活動や取り組みに、日本とグローバルの違いはありますか?

酒寄:

カルチャーとコアバリュー、「1-1-1モデル」などのコンセプトは、グローバルで共通です。ただ、実際のボランティアの内容や社員主導で活発に活動しているERGグループのテーマは、グローバルで動くものもありますし、各国それぞれの課題に沿った活動もあります。社員が関心あることについて活動するので、内容は時事や地域の特色が現れています。また、chatterで海外の活動の様子を見てそれを日本に取り込んだり、日本の情報を送ったりという横連携のつながりもあります。

楽しみながら取り組むから、文化になる

―― ボランティア活動やカルチャーの浸透に時間を使うと業務の時間が短くなってしまいますが、その点はどのように担保しているんですか?

酒寄:

外資系企業の働き方の風土という点でもありますが、基本的に仕事の評価は時間ではなく成果主義です。生産性を上げて成果を上げて仕事はしっかりこなす。そのためにも、社員が働きやすい環境が大切です。

 

ボランティアの56時間は、就業時間中に行って構わない56時間です。レイヤーに関係なく、マネージャー、経営陣もみなさんボランティアに行くので、しっかりパフォーマンスを上げれば、気兼ねなくいくのが当たり前に根付いています。マネージャーは定期的に各個人と1 on 1ミーティングをしているので、仕事の相談のみならず、ボランティアが56時間に達していないメンバーには、どうしたら56時間を作り出せるかをサポートしていると思いますよ。

ピンクのカーディガンを着たショートヘアの女性

酒寄さん「仕事では、実際にお客様へ提供している自社製品を使って効率を上げています」

菊地:

ボランティアがリフレッシュにもなるんですよ。ボランティアでは与えるだけでなく、戻ってくるものがものすごく多くて、ボランティアから帰ってくると「よし、明日から頑張ろう!」と思えたりもします。また、自身がライフワークとして取り組んでいる活動を、ボランティアで会社でも広げてくれている人も多いと思います。

―― 社会貢献や文化のためではなく、社員一人ひとりの楽しみになっているんですね。

酒寄:

私たちはカルチャーの中で“FUN”をとても大切にしています。例えば、ボランティアやイベントの様子をファミリーアルバムのようにオフィスに飾っています。写真に写っている社員はみなさん笑顔で生き生きしています。

 

参加することによって、今まで知らなかったことを、「まず知ること」につながる機会はとても貴重です。それが、無意識のバイアスを外すことにもなり、イクオリティにもつながることも多いですから。

 

また、楽しいことって積極的に行いたくなるから、さらに仕事へのモチベーションも上がるのではないでしょうか。

自身の充実にも社会への還元にもつながる。2人がイクオリティにかける想い

―― ボランティア活動では、他企業との取り組みもありますか?

酒寄:

現在は社内の活動がメインですが、ERGグループで他企業との異業種交流や合同ワークショップを開くこともあります。当社以外にも「1-1-1モデル」を取り入れている企業があるので、その企業と一緒に活動することも増えてきました。

 

私たちは企業が社会を良くしていく強力なエンジンになると考えています。でも、社外の人と交流すると、残念ながら「職場で自分らしくいられない」という声を聞くことも、時々あります。何かそこを私たちがサポートしていければ、大げさですが、日本社会をよりよくしていけるかもしれないと思います。それには、労働時間や効率化という制度だけでなく、社員の自分らしさ、“素”の部分が出せる環境が大切だと思います。

ピンクのカーディガンを着たショートヘアの女性

酒寄さん「より多くの企業で、全ての人が自分らしくいられれば」

―― 最後に、お2人がイクオリティに傾ける想いをお聞かせください。

酒寄:

イクオリティへの取り組みに終わりはありません。まだ道半ばです。1つ課題解決すると次にまた、新しい課題が見えてくる。ただ、振り返ってみて、少しでも改善していると感じることは、達成感もあり、また前を向いて進もうと思えます。活動を通して日々、多くの学びがあり、そこには必ず人との触れ合いがあります。

 

私自身、どんなに忙しくても「今日も充実していた」と感じられることが多くあります。日々の生活で自身の満足感だけでなく、社会に少しでも役立っていると感じられるのは、小さなことだとしてもとても幸せです。

 

なので、イクオリティへの活動は今後も続けていきたいと思っています。そういった活動を会社がサポートしてくれるということにとても感謝していますし、そういった環境を提供してくれる企業で働いていることに誇りを感じます。一人の力は微力でも、Ohanaのメンバーで少しずつでも前に進んでいければと思います。

菊地:

私は、当社のようなエンタープライズで仕事ができていることや、会社が活動を推奨しサポートしてくれることは、とても恵まれていると感じています。それをどう還元していくか。でも、還元するのは人のためというわけではなく、みなさんそれぞれ興味の分野が違って、だからこそ多くの活動やERGグループがあります。

 

だから、自分の興味のあることを体現する機会、ある意味での自己投資といった利己的な部分がボランティアやイクオリティの活動スタートでいいと思うんです。それが、いい意味で社会に返していけるのが、私にとっての活動のモチベーションです。

オレンジのソファにキャラクターの人形とともに腰掛ける女性2人

お話いただいた酒寄さん(左)と菊地さん(右)

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